職場でいやなニオイが気になったことはありませんか?
最近では、「スメハラ」という言葉で職場のいやなニオイが注目されるようになりました。
マイナビの調査によると「職場でいやなにおいを感じることがある」と答えた人の割合は56.6%に上るそうです。
「スメハラ」=スメルハラスメントは、ハラスメントの一種で、ニオイにより周囲を不快にさせる嫌がらせのこと。スメハラと略される。口臭・体臭だけではなく香りの強い柔軟剤などを不快に感じる人も増え、サービス業の就業規則に盛り込まれることもある。職場を退職する理由にもなりかねない。
(ウィキペディアより)
ニオイの感じ方はそれぞれでしょうが、あまりに酷く感じられるようであれば、業務効率や意欲の低下に繋がりかねず、更には退職の要因になる可能性まであります。
実際に大会社ともなると社内のハラスメント窓口に、パワハラ・セクハラに並んでスメハラ相談も届くという話ですから、悩んでいる人は相当に悩んでいることでしょう。
この記事では、ニオイを発生させている原因と対策を考えていきたい思います。
目次
人がいやなニオイを発生させている場合
スメハラ問題の一番難しい所は、いやなニオイを発生させているのが「人」であることが多いことです。
例えば、
- 体臭
- 足のニオイ
- 口臭
- 香水
- 整髪料
- オナラ
などが人が発するいやなニオイとして挙げられます。
この時、いやなニオイの発生源となっている人に悪気がない、気づいていない、体質的に仕方がない、という状況で周囲が指摘しにくいことがあります。
結果、不快に感じている側が我慢するしかないという状況が問題を根深いものにしています。つまり、極端な例では「気にする方が悪い」「あなたが神経質だから」という受け手の問題にすり替わってしまうのです。これはニオイに苦しんでいる人からするとたまったものではありません。
こういったケースを解決するためには、直接ニオイの発生原因となっている人に指摘したくなりますが、やはり角が立ちますし、その人が傷つき、意欲を減退させしまうことにもなりかねませんので、とても難しい問題です。ハラスメント研修などのアプローチでいやなニオイの発生源となっている人の振る舞いを婉曲的に徐々に変えていくのがせいぜいでしょう。
そのため、解決のアプローチとしては、よりハード(設備)の面に目を向けて、全社的に解決策を考えていくことがベストとなります。
換気が最も効果的
この難しい問題、スメハラに悩む人も、気づかず周囲に不快感を与えてしまっている体臭をもつ人も傷つけることなく解決できるのが、職場の空調機器の見直しです。
空調設備の充実を目的に、換気をするだけでなく、活性炭入りやイオンの脱臭機能がついた空気清浄機や、湿度コントロールできるものを導入をすることで、職場のニオイを軽減し、デリケートなこの問題の改善に繋がります。カップラーメンのニオイなど、食べ物のニオイに対しても効果があります。
肝心の空調設備も、使い続けるうちに空調機自体から発するニオイも気になる所です。
そんなオフィスの悩みを解決する空調機の中でも、内部のニオイや吹き出す空気もきれいにする、水に包まれた微粒子イオンで目に見えない空気の汚れを抑制して清潔にする「ナノイー」搭載の業務用空調機をオフィスに採用するのも、1つの解決策になります。
ちなみに、この「ナノイー」脱臭効果だけでなく、春先の花粉(アレル物質)の活動を抑制します。季節を問わず稼働するオフィスの空調には救世主になりそうです。
設備の不備によって嫌なニオイが発生している場合
スメハラは、人が発生源となっているケースだけではありません。
- トイレがくさい
- タバコくさい
については職場で人々を悩ませていることが多いようです。
トイレがくさい場合の対処法とは
トイレの臭いがする原因は、以下のようなものが挙げられます。
- スペースの都合上トイレの近くにデスクを設置している
- トイレ自体がアンモニア臭を発生させていたり、配管から立ち上るニオイが立ち上っている、芳香剤が臭っているなどの問題がある
当社はトイレリフォームの事例が豊富ですが、におっているケースは少なくありません。
(特に男子トイレにおいて)尿の飛散など、使用方法が荒いことによってアンモニア臭がするケースがありますが、こういったケースでは、張り紙や周知によって改善を図るのが望ましいと言えます。芳香剤で誤魔化すよりも、マナーの改善を図る方が先です。
配管のからのニオイがするケースはよくありますが、簡単には直りません。長年の使用によって、配管内に汚れの層ができてしまっていたり、配管の引き方の問題で臭いが上がってしまうこともあり、配管自体を引き直した方が良いことも多いです。
こうなるとどうしてもトイレのリフォームになってしまいますが、実際のところトイレのリフォームは従業員満足度につながりやすい環境整備であり、おススメです。
タバコくさい場合の対処方法とは
一般的に喫煙室を設けている企業が多いと思いますが、
- 喫煙室からタバコのニオイが漏れてくる
- 喫煙室から戻ってきた人がタバコニオイ
という問題が多いようです。
この場合に疑われるのが、集塵・脱臭機の性能が低い、喫煙室の換気性能が悪いということです。
長年の利用によって消臭性能・換気性能が落ちている可能性がありますので、換気扇などはチェックすることが望ましいです。ドアなどに隙間がある可能性もチェックポイントの一つです。
また、喫煙室の壁にヤニがこびりついていることでニオイの原因となっていることもあります。こういった場合では、壁紙の張り替えも効果的です。
まとめ
この記事では、職場のいやなニオイ、スメハラ問題の原因と対策を考えてきました。
いやなニオイは発生源が人であるケースがあり、慎重な対応が求められます。そのため、まず最初は設備面の改善による全社的な対策が望ましいと言えます。
そして最も効果的なのはやはり換気です。換気が良くなることでニオイの改善だけでなく、仕事の効率をUPさせることも可能になります。
換気によって仕事効率がUP?
オフィスより、カフェの方が仕事がはかどる?こんなこと体験したことはないでしょうか?
オフィスでは、いくら考えてもアイデアが浮かばないのに、音楽や人の話し声で溢れた、本来なら落ち着かないはずのカフェに場所を移したら、意外に集中できて仕事が捗る。
実はこれも、職場の環境が影響しているという側面もあるようです。
閉ざされたオフィスの中は、人の密度や男女比などにもよりますが、限られた空間の中に、ある程度の人が継続的に作業をしていると、二酸化炭素濃度が高くなると言われています。
二酸化炭素濃度が高くなると、相対的に酸素濃度が下がり、だんだんと頭がボーっとして眠くなり、集中力が下がっていきます。
思考力低下・眠気・頭痛・・この原因が高すぎる二酸化炭素濃度。
そうなると、よいアイデアも浮かばず、仕事の効率があがるわけもなく、いくら時間をかけても仕事は捗らず、モチベーションも下がる悪循環となります。
国は、換気に関する法律(建築基準法ほか)において、室内の二酸化炭素濃度(容積比)を100万分の1000(1000ppm)以下になるよう空気浄化しなければならないと定めています。
この1000ppm基準値を超えると、倦怠感、頭痛、耳鳴り、息苦しさを感じ、疲労も著しくなります。
カフェの方が仕事がはかどると感じるのは、カフェは人の出入りも多く、空気の滞留がしにくいオープンな空間となっている事が多く、二酸化炭素濃度も高くなりにくいと考えられます。当然、それだけの理由ではなく、珈琲のいい香りで集中できるとか、明るいオープンな環境で気分転換していいアイデアが出る・・という複合的な要因もあるかもしれませんが。
そんな二酸化炭素濃度を低減させるには、定期的な換気が必要になります。
換気方法には、窓を通じて風の力による自然換気と、空調設備を用いた機械換気があります。
書類が多いオフィスでは、風で飛ばされないよう窓があっても開けられなかったり、高層階のオフィスだと窓がなかったりします。
そうなると、必要になるのが、機械的に空気を浄化させる機械換気システムになります。
いずれにしても、職場の空調設備の充実により、注目のスメハラ問題や、業務の効率をアップさせることができるのなら、この機会にオフィスの空調を見直してみるのもいいかもしれません。